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2010年08月 アーカイブ

2010年08月30日

コピー商品の問題

コピーがあふれる・・・
コピーの問題は中国だけではありません。アメリカはもちろん、欧州の国際見本市でも、毎年新奇なアイディアが持ち込まれるデザインのホールでは、斬新なデザイン商品であればなおさらのことコピー行為が後を絶ちません。デザインのサイクルが短い雑貨では、オリジナル側がいくら指摘しても1~2年で売り抜けられてしまうといういたちごっご。しかし昨日のフランクフルトのテンデンスでは強烈なコピーを見ました。何と、単に商品をコピーするだけでなく、ブースを丸ごとこコピーしているというもの。

贈答用にタオルをケーキのように見せて成功している、大阪のプレーリードッグという会社をご存知でしょうか。上がプレーリードッグのブース。下がプティ・フールというドイツか中国かよく分からない会社のブース。現地で訴えたとしても、訴訟費用や時間をかけている間に消えてしまう泡沫的な会社が多いようです。

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同じホールで、今度はアッシュコンセプトの「アニマル・ラバーバンド」の廉価版大量コピーを見ました。MOMAで扱われて以来世界的なヒット商品となっているものですが、数年前からアメリカでコピーが横行(もちろん生産は中国)。それが店頭に並んだブースを見たので、これはコピーではないかと問いかけたところ、「確かにオリジナルはアメリカのものだが」という回答。アメリカのコピー(?)をまねたコピー??意地でオリジナルは日本製品と強調して、プレスだから写真を撮りたいと申し出たところ拒否され、写真を載せることはできませんでした。

その他、昨年来たまたま見つけたコピー商品をご紹介します。

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深澤直人デザインによるバッグ(±0プラスマイナスゼロ)のアイディアをコピーした商品

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アッシュコンセプトのピクニカ(ウサギ型の携帯用バック)をテディベアにしただけのコピー

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4社競合の大型フロア・クッション
これなどは、わずか数十メートル四方の中に4社が同じようなフロア・クッションを展開。勿論オリジナルは左上のFATBOY(サインの下にthe originalと書いてある)で、その他はコピー。中には多少差別化させて100% RECYCLEというものもありましたが。


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大量生産品が多く、大規模流通のバイヤーがメインのフランクフルト・アンビエンテは、厳しくコピー商品の排除を行っています。毎年このようなコーナーが特設され、アンビエンテで摘発されたコピー商品が並びます。

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いずれもオリジナルと外装は全くと言って良いほど変わりません。追及が比較的簡単な商標はテキトーに変えています。

見本市会場内にアインチ・コピーイングというスローガンが貼られているアンビエンテやテンデンス。しかしそのデスクに行っても、対応はコピー対策という小冊子をくれるだけで(自分たちは弁護士ではないのでと言って)、何か動いてくれるわけではありません。結局バイヤーの意識の問題に尽きるとも思いました。ただフランスですと、フランス製品(例えばヴュトン)のコピーを売っている店は小売商自身が多額の罰金を払わなければならないと聞きました。日本もせめて同じような規制策をとってはどうでしょうか。


本場中国では・・・
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北京市中心部にある秀水ビル

昨年パリに行く前に寄った北京では、北京オリンピックを前にしてコピー闇市が一掃されたと聞いていました。確かに広大な闇市場は中心部からは消えていて(少し郊外に出るといくつも大規模に拡がるとも聞く)、このビル一つに集約されたようです。

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地下1階地上5階

1階から上は安価な衣料品やアクセサリー、寝具類などで、特に問題になることはないのですが、地下に行くと昔ながらのコピー商品が跋扈。

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サムソナイトなど有名銘柄のバッグやカバンのオンパレード

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ポロやディーゼル、ドルチェ・アンド・ガッバーナが人気商品

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両側から店員が迫る地下の通路を行くと、次々にアルバムをひろげて「ここだけじゃない、もっと沢山あるところに連れて行くよ」と声をかけてくる。アルバムを写真にとろうとしたら、引っ込められてしまいました。

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その通路に立つ売り子達は大半が十代か二十代の若い女性達。女性の方が客に警戒感をもたせないためか、しかし私の腕をつかんで放さない、ふりほどくのが大変だったので、若い女性ほど怖いもの知らずとも思います。

最近メディアで、中国政府もコピー商品摘発を始めたと報道されています。しかし商標をとろうと思うと、分類が膨大にあって、1分類ずつ登録していくと何百万円以上という費用がかかると聞きました。見事に中国政府自身が「コピー」を商売にしていると言えるのではないでしょうか。

(船曳 鴻紅)

米NY ギフトフェア

 今回初めてニューヨークのギフトフェアを訪ねてみました。この見本市は、ジョージ・リトル・マネージメント(GLM)が毎年2回夏と冬に開催しており、主会場の「ジャビッツ・センター」を中心に約3千社が出展し、来場者は約3万5千人ほどです。北米最大のギフト分野の専門見本市で、商談が成立しやすく出展効果の高い見本市と言われています。

数年前からJETROもJAPANパビリオンを出し始め、この夏は十一社が参加していました。 JETROの三浦コーディネーターによれば、数年前までは出展希望者が多いためウエイティングがかかったのが、リーマン・ショックの夏は来場者も数割減り全体に寂しくなった影響で、昨年は出展数がかなり減ったそうです。しかしこの冬のフェアから、それまで一年以上仕入れを控えていたバイヤーが商材の補充を始めており、バリエーションをつけるためにも特に商品にオリジナリティのあるものを求めてきているということでした。その意味では、日本製品の善戦が期待できそうです。確かにこのところの円高は日本企業にとって大変な向かい風となっていますが、特別高額商品でない限り、オンリーワンのアイディアと素材、技術で勝負してもらいたいと思います。 

ところでJETROのコーナーは「ジェネラルギフト」というセクションにあります。この見本市のもともとの出自であり、本筋と思えるのですが、来年以降はデザイン指向で人気の「アクセント・オン・デザイン」セクションと切り離されて、下の階に移ることになりました。そこへ入れ替わりに入ってくるのはホーム・ファニシング、インテリアの日用品雑貨だと聞きました。見本市産業として激化する競争を生き残るには、取引規模の小さいギフトではなく、産業として何倍も大きい日用品雑貨にシフトする必要があるのでしょう。この分野で北米では、シカゴのIHS家庭用品見本市が他を圧倒していますが、ますます消費財のジャンルが重なりつつある今日では、ニューヨークというあらゆる「消費」が沸騰している街で開催するギフトフェアの今後の伸びが予想されます。

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ニューヨーク市営の見本市会場ジャビッツ・センター。IMペイの設計で1986年建設されたが、このところ雨漏りがひどいので、天井には多くの雨受けの布が吊られている。さすがにホールの一部を囲って少しずつ改装が進められていた。

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ギフトフェアを主催するジョージ・リトル・マネジメント(GLM)の方々。左のお二人がギフトフェアの経営担当役員だが、見本市では女性の活躍が目立つ。 「写真が入る」JETROのJAPANパビリオン。海外ビジネスを成功に近づけるためには短期に成果を得ようとしないで、腰を据えて粘り強く挑戦していくことが必要なようだ。

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今年ギフト・フェアに初出展にも関わらず、アクセント・オン・デザインにブースを構えることができたイオス。フランクフルトのアンビエンテに今年の冬出展したところ声をかけられたそうだ。どの見本市も魅力的な出展者を競って探している。

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ギフトフェアの会場入口に展開されていたエコ・プロダクツ展。消費財に関しては今や完全にエコがトレンド化している。アメリカのエネルギー政策は決してエコ・フレンドリーではないのだが、そこまで深くは考えないのだろうと思えてしまった。

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シカゴはインテリア雑貨業界のショールームがマーチャンダイズ・マートに一極集中しているが、ニューヨークは家具・テキスタイルのD&D、テーブルウエアのフォーティワン・マディソン、ギフト雑貨の7Wなど、専門ショールームビルが分散している。

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マンハッタンの高層住宅群は、街路からは全く想像つかないほど広い中庭が用意されていたりする。しかしこのところの人気住宅街は、今までのようなセントラルパーク界隈のアップタウンから、ソーホーやグリニッチに近い歴史があって雰囲気のあるアパートメントに移ってきている。

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イエール大学でも教鞭をとったポール・ルドルフが70年代に設計したアパートメントビルだが、一貫して周囲の建物オーナーから景観を壊すと反対運動をされてきた。ニューヨークでさえ外観は隣近所に合わせなければならず、そのためか住み手はインテリアには徹底的に力を入れる。

 (ホームリビング8月「船曳鴻紅デザインの旅」)