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2009年02月 アーカイブ

2009年02月07日

ケルン国際家具見本市 imm2009

sozo_commのメゾン&オブジェへの出展準備とアテンドでブログの更新が遅くなりました。これから続けて1月欧州見本市の様子など報告していきますのでご参考にされて下さい。

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2009年19月~25日までドイツのケルンで開催された国際家具見本市は、欧州も襲った不況の波にもかかわらず10万人前後と、例年より少し減少した程度の来場者数だったようです。印象に残ったのは、これまで旬のデザイナーによるインスタレーションが影を潜め、若手のデザインコンペやデザインスクールの招聘など、参加型のイベントが目立ったことでした。

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ホール3の1階に[d3] contestという若いデザイナーのためにimmが設けたデザインコンペもその一つで、上の複数の木椅子を長くつなげてベンチとしているのは、Fehling & Peiz GbRデザインのStuhlhockerbank。ジャストアイディアだけの作品に見えるかもしれませんが、ごく自然に人が寄り集ってくるインパクトは他のどの作品にも負けていませんでした。これはプロダクトデザインというより環境デザインと呼んだ方が適当なのでしょう。

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その[d3] contestの最終秀作は、このようなねじれても壊れない椅子でした。アルミのフレームにポリウレタン・ゴムのカバーをしたもので、座る人の体重で動かしたりひねったりしてもジョイントがフレキシブルに吸収します。オフィスチェアでは同様のアイディアがあるものの、この作品は昔ながらの木製椅子の見かけをしていて、ウイットに富んでいます。

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同じくホール3の1階で最もメディアの注目を集めたのが、フェアトレードの活動でした。オランダを中心とした若いNPO達が、南米からアフリカまで精力的に現地活動を行って製作した作品の数々が発表されていました。もちろん製品としての完成度はこれからといったものが大半なのですが、こういった若いソーシャル・アントルナーシップといった動きがこれから益々世界の中で加速してくるのは確実です。自らの表現を作品という形ではなく途上国の生活産業を生み出すことに求めていくという発想の転換は、これからのデザイナーのあり方にも関わってくることだと思います。ただし最後のところでその土地の人達の自力の産業として根付かせることができなければ、ただの援助経済に終わってしまう可能性もまた大きいと思いました。

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これらの若手デザイナーのコンペ作品の対極にあるのが、ドイツのThe Design Zentrum Nordrhein Westfalen が主催するRED DOTデザイン賞と言えます。ハノバーメッセで行われるiF賞とヨーロッパで双璧のデザイン賞です。同じホール3の3階で今年度の家具・日用品部門の受賞作品が展示されました。

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隈研吾さんが2007年にドイツのWalter Knoll社から発表した椅子です。欧州の建築コンペを数々受賞しパリに事務所を設けられ、かつ「負ける建築」に続く「自然な建築」を上梓されたばかりの隈さんですが、このようなインテリア系の仕事も多くされています。何をされても一流の仕事としてしまう力量は、「器用な」なんて形容では収まりません。おそらく不断に人一倍の努力をされているのだと思います。

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やはりRed Dotを受賞していたこちらはデンマークのメーカー、フレデリシア社の製品。東京デザインセンターの6階ショールームで見ることができます。下はフレデリシアの新作Fern IDとThomas Graversen社長(左端)、東京ショールームのオープンの折に着物姿で現れた日本語も話す Elizavetaさん(手前の女性)です。

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またRed Dotのすぐ隣ではカンディハウスが今年で5年目のブースを設けていました。このホール3の3階はimmの中で最もプレステージの高いフロアですが、そこに定位置を構えているカンディハウスは、日本の家具メーカーの中でも国際化という点でぬきんでた存在であることが知られます。

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今年もペーター・マリー氏監修による新作発表が好調です。ドイツのインテリア界に隠然たる影響力を持つマリー氏に全体監修をしていただくことは、北ヨーロッパ市場への拡販のためにも重要な戦略だったと渡辺社長は語っておられましたが、そのマリー氏も認める木製品の「品質」をゆるがさないカンディハウスの哲学が、同社の何よりの力となっていると思います。

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(船曳 鴻紅)

2009年02月12日

2009年1月パリ JAPANブランド展

三越エトワールでJAPANブランド商談会が行われました
sozo_commの海外展は、2008年のフランクフルト・アンビエンテから所を変えて今年はパリ・メゾン&オブジェとなりました。パリ・メゾン&オブジェは1月23日~27日の会期ですが、その1日前に3日間の会期でJapanブランドのパリ展(日商・全国連による共同展示商談会)が開かれていました。凱旋門広場に面する一等地にある三越エトワール展示館に、全国各地のJapanブランド21事業26社が参加していました。

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建築家青木淳氏による青山RIN(中小機構運営)での展示が巡回展されました。

今回の展示会は「商談会」という性格を前面に出して、フランス国内3社、英、独、伊に各1社をエージェント・オーガナイザーに選び事前にエージェント希望者、バイヤーを集めるという、従来JETROが行ってきたビジネス・マッチングの手法を取り入れていました。その結果、100社を超えるバイヤーなどからのアプローチがあったようです。これからそれをどう本格的な商談に持ち込むかは、オーガナイザーのフォローアップにもよりますが、何より参加各団体が海外への輸出に対応する態勢をどのくらいまでつくりあげられるかにかかっていると思います。この経験によってJapanブランドの海外進出が本格化する気運が見えて、今後の展開が大変期待されます。

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その中で特に商談が活発だと発表されていたのは、山形、輪島、大川、盛岡の各事業でした。それに比べファッション・繊維関係はなべて低調だった感がぬぐえません。一つにはそれぞれ担当するエージェント・オーガナイザーの力量が大きく結果を左右していることと、この間開催されるメゾン&オブジェとの相乗効果の有る無しが大きな理由でしょう。山形(菊地保寿堂の鉄瓶)、盛岡(南部鉄器)、輪島(漆器)、大川(家具)はいずれもメゾン&オブジェ国際見本市で大きく扱われている商材です。一方でパリで1月の中旬開催されていたファッション系見本市に連動すべき商材は、すでに多くのバイヤーがパリを離れており,欧州各地から単独でエージェント希望者やバイヤーを引き寄せるのは難しいと言えます。今後はJETROのように、業種別に小分けした商談会がセッティングされる必要もあるかもしれません。

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(左)輪島の漆器工房、塩安眞一氏  (右)輪島の木地師、桐本泰一氏とミラノで活躍の伊藤節&志信夫妻 実は桐本さんと伊藤さんは筑波大で先輩後輩の間柄

目立って来館者が集まっていたのが輪島塗りのコーナーでした。フランスは欧州の中でもとりわけジャポネスクへの関心が高く、japanとも呼ばれる「漆」の認知度は高い国です。今回の展示が行われた三越エトワールは、これまで小倉遊亀 東山魁夷氏を始めとする日本画巨匠の展覧会を継続して行ってきていて、パリの日本文化愛好者の間に強固なネットワークを作ってきていました。最終日は商談会ではなく一般公開でしたので、特に日本の工芸を代表する漆製品に注目が集まっていたのかもしれません。

(船曳 鴻紅)

2009年02月14日

2009年1月 パリ市内視察

今年の1月下旬は、複数の日本関連展示会が同時開催されていました。三越エトワールでのJAPANブランド展、メゾン&オブジェ見本市内でのsozo_comm展、JETRO出展、そして国際交流基金による日本文化会館での「WA」展などです。

外務省のパリ公使邸で合同レセプション
その中で経産省関連のJAPANブランド、sozo_comm、JETROの三者が、パリの外務省公使公邸をお借りして合同レセプションを開きました。エティエンヌ・コシェ氏を始めとするSAFI関係者の参加はいただけませんでしたが(実はこの日未曾有の大暴風雨による一部パビリオンの閉鎖などの対応に追われたため)、日本からの出展者を中心に和気藹々とパーティが進行しました。

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イタリアのテーブルウエア「グッジー二」社のDomenico Guzzini社長、伊藤夫妻、サローネ・サテリテ責任者のMarva Griffin Wilshire女史  

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クルツの島村卓実氏、全国商工会連合会の青山 淳氏、トミタデザインの富田一彦氏


今回のパリ見本市出展は、今後日本の中小製造業(最終製品を作っている)がダイレクトに海外市場を狙っていく仕組み作りをより促進するためと言えます。そこでこれらの海外市場を実地で体験視察するため、今回もsozo_commからは経産省製造産業局後藤芳一次長、中小企業庁からは桜町道雄小規模企業政策室長がパリに見えました。下の写真で左から製造産業局日用品室の小保方、内野氏、経営支援部の江沢氏、一人おいて桜町室長です。

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東京・築地の丸山海苔店がサンジェルマン・デュプレに昨秋開いたお茶の店、寿月堂。内装設計は隈研吾氏。http://maruyamanori.net/sp/paris01.html

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地階は昔からの地下倉庫を改装して、 中世のパリを活かした静かな茶室となっています。今パリには回転寿司や日本人経営ではない和食屋がどんどん増えて、日本政府が「本物の日本料理屋特集」を組むほどになっています。日本文化が浸透していくためにはバリエーションが豊かになるのは良いことだと思うのですが、全体として下方にボリュームが厚くなりすぎても困ります。こういった正統派の店に今後も頑張っていただきたいと思いました。

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店の棚には、sozo_commに参加する鋳心ノ工房の増田尚紀さんの鉄瓶も並んでいました。

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パリの百貨店の中でシャレた感覚のものを見つけようとしたら、まずパリ左岸7区のボンマルシェ(LVMHグループ傘下)です。そこに扱ってもらえるようになったら、欧州市場でのブランド化の第一歩。日本の庖丁は切れの良さで欧米においても定評を得ていますが、特にこのところ攻勢をかけている貝印のセラミック庖丁がグローバルのステンレス庖丁と共に店頭に並んでいます。

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ヨーロッパにおいては綿製品は生活用品の中でも高級品に入ります。そのタオル売り場で特に推奨品として前面に並べられているのは日本の内野タオル製品です。単に毎年見本市に出展するだけでなく、パリ・オフィスを設け人脈を含めた強い営業力の結果と言えます。

(船曳 鴻紅)

2009年02月15日

メゾン&オブジェsozo_comm出展

メゾン&オブジェ展で大きな成果をあげました!

今年度sozo_commのメゾン&オブジェ展に参加したのは、インテリア用品、テーブルウエア、照明、ファブリックス、生活雑貨などの22社でした。sozo_comm傘下企業の中には既にグローバルな流通網を作りつつある企業もありますが、大半はこれから海外セールスネットワーク、物流態勢を整えていく段階です。とりわけ各社にとって、社内に海外対応のスタッフを養成することは急務で、このsozo_comm展は人材育成の面でも大きな成果があがりつつあります。

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また広報面では、今回メゾン&オブジェ主催者のSAFIから特別の呼びかけで、12月パリでのフランス国内メディア向けプレス発表にsozo_commだけが参加することができ、その後のフォローもすることができました。さらに4月のサローネのPRも兼ねてミラノにも何度となく足を運ぶことで、数多くの世界のライフスタイル関連メディアの取材を受けました。フランスのメディアは、エル、マダムフィガロ、マリークレールを始めとした30社以上が来ましたし、フランス国外からもデザインを切り口とするモノクル、エルデコ、IQDを始めとする影響力のあるオピニオン・リーダー的な雑誌が取材を行って下さいました。

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20代でウォール・ペーパーを立ち上げたカリスマ的編集者タイラー・ブリュレ氏が創刊した「モノクル」誌は業界での影響力も大変大きいと評判の雑誌

もちろんビジネス面でも、まとまった受注、サンプル・オーダー、大手メゾンからの引き合い、ディストリビューターの申し出などなど(現在集計中)、メゾン&オブジェ全体の低調さ(注)、円高のデメリットにも関わらず多くの成果が得られています。これらの成功を導けたのは、まずは参加各社の内容の濃さ、コンテンツの豊富さにあるのですが、同時に裏方としてこの舞台を支えた関係者の努力もあげておきたいと思います。

注:来場者 75,755 名(うち42,30%にあたる32,043名はフランス国外から)。来場者数は前年比12% 減少(フランス国外からの来場者は-11%、フランス人については-13%)
見本市協会は今年の来場者減少の主な理由として、世界的に厳しい経済状況の他に、来場者の「出張費」の削減をあげています(大口のバイヤーやプレスクリプトゥールは来場したものの、1 社あたりの人数は減少し、来場期間も短縮されたため)。まずは仕入れバイヤーが多く訪れるホール6,仏大手メーカーがブースを出すホール3(テーブルウエア)とホール4(インテリア用品)の一部、ハイムテキスタイルからブランド・メーカーが移ってきている「エディトゥール」、若手デザインを発掘するための「now!」を除いては、今年は来場者が半減したというのが出展者達の率直な感想です。おそらく見本市に来ても出張費を節減するため、余計なホールまで見て回る余裕はなかったということではないでしょうか。


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スノーピークの山井社長と打ち合わせるSAFIのフランク・ミヨ氏。ミヨ氏や展示担当のブジャール氏の尽力がなければ、最も商談率の高いと言われるホール6の、しかもMOVINGというバイヤーが最初に目を付けてくるプレミアム・エリアにハナから出展することは不可能でした。

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またその動きを日本から加速してくださったのは、フランス見本市協会代表の岡山道子さんです。岡山さんはこの道?十年の大ベテランと言ってもよい方で、日本におけるメゾン&オブジェの人気の高まりに大いに貢献されてきました(今年日本からの来場者数がドイツに続いての5番目に入ったそうです)。

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今回ブースの中央でインフォメーションをお願いした方は、左から清水玲奈さん(パリ在住のジャーナリスト)、東内伊都子さん(東大博士課程)、長谷川久美子さん(TDC広報・企画部長)、二人おいて武井みささん(TV番組のコーディネーター)達でした。いずれも完璧なバイリンガル、トリリンガルで、強力な布陣を組むことができたと思います。


「課題もあります」
しかしこのような努力をもってしても、超えるべき壁はまだまだいくつもあると言わなければなりません。

最大の課題は営業のコミュニケーション能力です。実はビジターの方にアンケートをとらせていただいて、その商品に関心があると書いていただいた参加企業の方達が、意外なほど「あまり引き合いがない」といった感想を持たれていました。逆にアンケートにそれほど名前が書かれていなかったにも関わらず、客が引きも切らず、常に人でにぎわっていた企業もありました。その理由は、客をいかに惹きつけ離さないかという、万国共通の営業の基本を実行できているかどうかの差だと思いました。

そしてもう一つ重要なことを、気がつかされました。What do you expect from Japanese products?という設問に、多くの方が答えにくいという反応をされたことです。つい私たちはsozo_comm JAPANという形式にとらわれがちですが、訪れるバイヤーにとっては日本製品かどうかは二の次であって、要はそれが商品として魅力があるかどうかが問題なだけだからでしょう。
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「sozo_commの他にも日本が出展しています」
sozo_commブースの他にメゾン&オブジェの中で目立っていたブースをご紹介します。

まずは毎年桐山登士樹さんのディレクションで魅力あるブースを作り出しているJETRO輸出促進部のブース。今年は「紙」がテーマでしたが、とてもPOPな展示でビジターが殺到していました。また徳島のアワガミ・ファクトリーは、イノベーションに優れ、クリエイティブで高機能な製品が対象のデクヴェルト賞を受賞しました。
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下の写真は、JAPANブランド事業者の中から馬路村の「モナッカ」(クルツの島村さんのブース)と飛騨高山の「REMIX JAPAN」です。REMIX JAPANは昨年は港湾のトラブルで船荷が着かず、空のブースで商談しなければならないという不運にあいました。今年、周囲の出展社から「良かったね」と声をかけられたそうです。
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最後は商談が活発だったホール3のテオリと、エディトゥールの日恵装飾NEED'Kです。テオリは9平米のスペースが単なる3mX3mではなかったため、とても効果的なブース設計ができていました。二方向開口でロケーションも抜群でした。エディトゥール初出展のNEED'Kは、常連の他日本メーカー以上のパフォーマンスを見せていました。ともかくファブリックのバリエーションの数が半端ではありません。本気で海外市場に出るつもりなら、このぐらいの覚悟がないとバイヤーからは相手にされないというお手本だと思いました。
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(船曳 鴻紅)

リヨン 食と物流の拠点

メゾン&オブジェが27日に閉幕し翌日はリヨンのSIRHA食品見本市へと移動しました。パリのSIALと隔年で開催されるこの見本市は、会場内で行われる「ポール・ボギューズ料理コンクール」で世界的に有名です。

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全世界から20カ国ばかりが参加してチームで競い合うのですが、前回は菓子部門(クープデュモンド・パティスリー)で日本チーム10年ぶりに優勝しました。 ギャラリー・ラファイエットに青木さんの菓子コーナーがあるように、日本の菓子職人は世界の一流レベルなのです(残念ながら今年は4位)。
メインのフランス料理では前回ヒラマツの長谷川シェフが参加し、日本人初の6位入賞しシード権を獲得しています(今年は残念ながら1位をノルウェーがとって8位でした)。

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辻調理師学校がリヨン郊外にフランス校をもっていることもあって、日本の応援も地元フランスに負けていません。少し残念なのは、日本の料理グループが用いる食器に斬新さがないこと。プレゼンテーションも評価の一つに入ると思われるだけに、今後日本の食器業界が盛り立ててくれると良いなあと思っています。


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前々回から、丹青社とエス・ビー・エイ社がJAPANブースを出展させています。日本酒組合やパリで日本食材を扱う企業、冷凍寿司の機械メーカー、鯛焼きメーカーなど、年々日本のプレゼンスは強まっています。8~9年前まではホシザキかキッコーマンを輸入する欧州エージェントブースがあったぐらいなので、隔世の感があります。

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sozo_commに参加する有田のキハラの松本さんとまるぶんの篠原さんが、世界の洋食業界における陶磁器食器のビジネスを視察にリヨンを訪れ、この方面でも広い人脈をもつ佐藤大輔さんに案内していただきました。


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洋食器と言えば、まずフランスのリモージュ。しかしイギリスのウエッジウッドが会社更生に入ったように世界の高級陶磁器業界には冷たい風が吹き荒れ、リモージュでさえ例外ではありえません。そのリモージュの雄ベルナルドは、90年代から途絶えようとしている東欧の古窯を再興させたりしてがんばっていただけに、今年はどうかなと不安でしたが、写真にある新作は「見事!」の一言。右は、インテリア・デザイナーとしてフランスで活躍するシルヴァン・ドゥビュイッソンの新作カップで手かけの部分がユニークです。
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新作のこの皿は、見た目には水滴が皿に散っているような印象を受けます。わずかな窪みを皿に無数に作ってその部分だけを硝子コーティングしているようでした。また機能的にも床に落としても割れないほど、底の部分を補強してあります。24日から東京で始まるホテレス・ショーにもベルナルドは出ますので、そこで発表されていると思います。


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一方、世界一強になりつつある感のあるドイツのヴィルロイ&ボッホは、さすがに革新的な意匠です。まさに建築デザインがテーブルウエアに入り込んだかのように、立体的に皿を重ねてサービスする新趣向でした。これからこの亜流が増えてくるでしょう。

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チュニジアなどのアフリカ、中近東に陶磁器メーカーが移っています。最大の理由はエネルギーと船の積み出し港が整っていることだと思いますが、桁違いに大量生産してくるわけですから日本の陶磁器などたまったものではありません。UAEの「官製」窯業メーカーが大きくブース出展していました。


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今回リヨンを訪ねたもう一つの理由は、物流の拠点としての倉庫の視察のためでした。フランス第二の都市、リヨンはヨーロッパの中心部に位置して、ドイツ、スイス、イタリアと国境を接するヨーロッパ物流網の要衝なのです。物流コストはヨーロッパで最も安いとされ、日本の製造メーカーもかなりの数集積しています。写真はヤマハの物流などを請け負うNYKの倉庫で、巨大であるばかりでなく、わずかの人数で処理できるようオートメ化が徹底しています。

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こちらはイギリスの投資グループが開発した倉庫団地。中にはオフィス付きの倉庫家屋や、そのまま卸しや小売のショップが入れる倉庫もありました。開発が終わり、これから売り出しというところで世界大不況。大変だろうと思います。

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最後に、キハラさん、まるぶんさんと泊まったホテルで記念写真。このホテルは世界文化遺産となるリヨン旧市街にある修道院を改築したクール・デ・ロージュというホテルで、料理も大変おいしく、実はボギューズ料理コンクールに優勝したノルウエー・チームもここに泊まっていました。お奨めです。

(船曳 鴻紅)