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2008年09月 アーカイブ

2008年09月20日

2008年秋のメゾン・エ・オブジェ

パリのメゾン&オブジェ(一般的にM&Oと表記されます)は、年2回パリノール見本市会場にて開催されます。クリスマス商戦のための秋のM&Oは今年は9月5日から9日まででした。冬のM&Oは家具のMeuble Parisもあって大型のインテリア商材が多いのですが、秋の方は雑貨やエクステリア関係が主となります。またVoice of Experienceの方でご紹介したように、秋冬両方出展する場合は、まず1月に新商品を紹介し、9月は再度それをビジネスに結びつける場として活用する企業も多いようです。


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このMAPのように、ホールは放射線状に1から7まで置かれていて、それぞれにジャンル分けされています。まず一番右側のホール6ですが、以前からここが最もビジネスに近いホールと言われているところです。主として雑貨と生活用品のホールですが、今年からここのMOVINGというエリアに重点が置かれるようになり、ノン・ジャンルでバイヤーがまず目を付ける商材を集めていく方針をSAFI(M&Oの運営主体)が打ち出しています。

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ホール6の全景

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MOVINGのエリア
`ムーヴィング´には、ノン・ジャンルというだけでなく、ここに見られるようにかなりキッチュなものから生活用品まで幅広いメーカーが並んで、活発に取引が行われています。

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昨年は、蛍光塗料を塗ったデーモン系の縫いぐるみなどアートぽかった「東京仮面」ですが、今年はかなりビジネス寄りの商材展開でした。

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「トロイカ」は東京デザインセンター1階の「デザインブックス」でも扱っている、デザインクオリティの高いキーホルダーのメーカーです。結構奇抜なものもあるこのエリアに長年出展しているのは、確実に数字があげられる場所だからだそうです。


次にホール5Aは`コテ・デコ´と言って、ホームデコレーションのホールです。入ってすぐのところには、インテリア大手のゴージャスなブースが居並び、パリらしい華やかさを演出しています。

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フランスの、造花を始めとするホームデコレーション最大手の「SIA」のブースです。

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SIAの若き社長Johan Nilsson氏と並ぶのは、以前日本にSIAジャパンを立ち上げた長谷川久美子さんです。彼女は今、東京デザインセンターでsozo_commの広報も担当してくれています。


このホール5Aをそのまま奥に進むとホール5Bとなり、インテリアトレンドを発信する、実商というよりはメディア向けのホールとなります。now! design à vivre、scène d'intérieur、projetsという3つのエリアに分かれています。

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来年1月から再編が予定されている`ナウ´。台湾やタイなど、国単位でのデザインプロモーションも大きく行われていました。

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`ナウ´の隣の`プロジェ´。建築プロジェクトを抱える建築家やインテリアデザイナー向けのテキスタイルや建築資材のエリアです。

2年前に新しくお目見えしたホール7は、毎年構成が変化していますが、今年は世界的な家具ブランドとエクステリアのホールとなっていました。ミラノ・サローネの雰囲気が漂います。

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「B&B」を始めとして、世界的なブランドが並びます。

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エクステリアもハイエンドなホテルライフををイメージしたリッチな仕立てが目につきました。ヴァニラの匂いをろうそくが醸して一瞬リゾート・スパにでもトリップした感じになります。

(船曳 鴻紅)

2008年09月24日

ブリュッセルのデザイン月間

1958年にブリュッセルで世界万国博覧会EXPOが開かれてから50年を記念して、デザイン月間を催しているというブリュッセルに行ってきました。ご存知のように、1993年に発足した欧州連合は、行政執行機関(Commission of the European Communities)の本部を、ベルギーのブリュッセル市内に分散して持っています。なぜ、EUの機関がブリュッセルに集中したのか---それは①大国でないこと②欧州各国からのアクセスが良いこと、という理由からのようです。欧州議会も、パリを始めとして周辺各国から集まりやすいリュクセンブール駅の至近の所にありました。


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EUの官庁街                  欧州議会ビル


そのEUに対して、日本はどのようなプレゼンスを持ちうるのか。この4月まで中小企業庁でJAPANブランド事業も担当されていた福本拓也さんは、今Japan Business Council in Europe(JBCE)の所長を務めておられます。そのオフィスを訪ねさせていただきました。福本さんにお話をうかがうと、JBCEの主たる業務は、欧州各国に散在する日本企業の子会社を連携させ、日系ではあるが欧州の企業としてEUの政策に様々に関与していくことだそうです。特にこれから環境技術分野での日本製造業の果たす役割は小さくないので、仕事の重要性は益々高くなることと思います。そう言えばフランスのリヨンで12月に開催されるPOLLUTEC(環境技術見本市)でも、日仏交流150周年ということもあり日本はメインの招待国になっていました。


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JCBE  http://www.jbce.org/


ところで肝心のデザイン月間の方は、と言いますと、こちらはいささか拍子外れ。数十のデザイン、アート・ギャラリーやデザイン・ホテルなどがロンドンや東京のようにネットワークを張って、共通の販促物やサインを用意しているのですが、活気が今一つでした。常々デザインとはアナーキーなもので、制度的に仕組まれるものではないと思っているので、形ばかりのデザイン月間を作ってもなあ、と思ってしまいました。

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アーキグラム設計のブティックホテル   改装中の教会

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ブティックホテル(ホワイトホテル)のインテリア

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ブリュッセル市内のアート・ギャラリー

ブリュッセルはEU官僚が集まる街だからでしょうか、上のようなアート・ギャラリーが結構数多くありました。日本でこのようなアート・ギャラリーがまだそんなに目立たないのは、文化度が低いからか、それともアート・バブルから距離を置いているからなのか。旅行中に、ダミアン・ハーストが自らの作品をギャラリーを通さずに直接オークションする「画期的な」試みを始めるという記事を読みました。最近の223作品を自分で、サザビーを通じて総額200億円ほどで売り出すというのです。このところの欧米でのコンテンポラリー・アート投資の正否を占う一件になるのではないかと密かに思っています。


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Grand Place(大広場)           移動舞台

やはり観光客を含めて多くの人々が集うのは、旧市街の中心にあるグラン・プラスでした。世界で最も美しい広場のひとつと見なされて、1998年にユネスコの世界遺産にも登録されています。週末であったせいか、広場では市民演奏会が催行されていました。興味深かったのは演奏者達が乗っているステージ。簡単に広場から広場へ移動できるよう車輪がついていたのは、いかに市民が音楽を日常的に楽しんでいるかを表しています。


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ワッフル屋                   チョコレート屋(苺の串刺しチョコかけ)

グラン・プラスの周辺は何軒あるのかも想像つかないほど飲食の店にあふれています。ブリュッセルは仏料理でミシュランの星の数を誇るほど、食の街。福本さんに聞いたところによれば、世界でチョコレート、ワッフル、ビールが有名だけれど、実はフライド・ポテトもベルギーが発祥の地とのこと。アメリカでフレンチ・フライと呼ばれているのはベルギー人にとって不満の種だそうです。ともかくリーズナブルな値段で飲と食を楽しもうと思えば、ベルギーははずせません。

(船曳 鴻紅)