sozo_comm審査委員1 大山秀夫さん
2008年度sozo_comm事業の一次選考が終わり、いよいよ9月には二次選考が行われます。今年も7人の選考委員によって、 どんな視点で選考するのか、応募された方や関係者だけでなく、海外市場を視野に入れている方々にとって、興味深いのではないかと思います。そこでコミッティから審査に関わる高田プロデューサー、私船曳以外の、5人の審査委員の方々にインタビューをさせていただきました。
まずご紹介しますのは、東急ハンズの「営業企画、商品開発、MD企画、店舗サポート部を担当される大山秀夫常務です。大山さんは東急ハンズ設立の3年目に入社し、1984年にはハンズ大賞とハンズメッセを立ち上げ、その後全国各所の東急ハンズ店長を歴任されてきました。ところで東急ハンズの最大の強みは、各売り場での販売担当者の商品発掘能力にあると言われています。大山さんはそんな現場の経験を積みながら、東急ハンズのプライベートブランド(PB)も立ち上げ、商品開発部の指揮もとってこられました。
上の写真は大山秀夫さんと、大山さんの薫陶を受け、新たな商品開発の展開と管理を任されているMD推進部の野崎潤さんです。今や東急ハンズの取り扱いSku(小売業でいう商品の最小管理単位)は100万にも及んでいます。また仕入れの取引先は10,120社、年間860億の仕入れをすると聞きます。日用雑貨で、この東急ハンズの棚に並んでいないものはないと思えるほど多種多様な商品を扱われているので、大山さんには、東急ハンズの取引経験をバックに、sozo_commの審査で大きな力となっていただけると思います。
野崎潤さんとは以前、福井県今立町で開催された『いまだてクラフト展』の審査委員を何年もご一緒したことがあります。お祖父さんの代から渋谷宇田川町(東急ハンズ1号店があるところ)育ちというチャキチャキの江戸っ子で、またお祖父さん譲りの骨董と言うよりは工芸クラフト趣味があって、実によく伝統工芸の現場をご存知でした。こんなところが、「東急ハンズ」がいわゆるライフストア型店舗におけるカリスマ・バイヤーのパイオニアと言われる所以なのでしょう。

ところで今立町は平成の大合併で今は福井県越前市となりましたが、古くから和紙・織物・漆器などの伝統工芸が根付いている土地です。野崎潤さんと知り合った『いまだてクラフト展』は、職人達が中心の草の根的に始まったクラフト展でした。全国公募のコンペによる工芸・クラフト展でありながら、純粋に民間のボランティアだけで行っている例は他にありません。上は、そんなメンバーが言い出しっぺの紙漉き職人上坂一夫さんと奥さん、娘さんを囲んで撮った写真です。展覧会も、2001年から地元で4回、東京で3回開催されたのですが、2004年の福井を襲った集中豪雨で、町内の大滝地区を始めとして地域が大きな損害を被ったこともあり、残念ながら現在は休止してしまいました。しかしこの活動は、製紙業、漆器業、生産者、問屋といった(従来は狭い町であるにも関わらず全く横の連携がなかった)業界をまたいで、地元の生産者を横串でさしてつなげる効果を今立にもたらしています。
(船曳 鴻紅)