
2008年サローネは4月16日~21日まで、今年3年目になる新フィエラ会場で開催されました。新会場は展示面積40万平米以上 という、ビッグサイトの5倍もある広大な展示場です。その中で次の見本市が同時開催されました。
ミラノ国際家具見本市 出展社数:1,380社 展示面積:154,000㎡
国際キッチン見本市 出展社数:130社 展示面積:32,000㎡
国際オフィス見本市 出展社数:160社 展示面積:20,000㎡
国際バスルーム見本市 出展社数:121社 展示面積:9,800㎡
中でもミラノ国際家具見本市(「サローネ」)は、年々来場者数が2桁台の伸びを示すほど人気があり、世界で最も出展することが難しい見本市の一つとなっています。今年の来場者数は348,000人で、前年比29%増になったほどです。

地下鉄の駅に直結する東ゲートから入ると、まず1, 2, 3, 4号館には Classicな家具が並びます。実はこのサローネを経営するのはCOSMITというイタリア家具連盟を母体とする組織で、もともとイタリアの輸出家具の主流はクラシックな家具のリプロダクション。ほとんどが小規模経営のメーカーですが、そのため数も多い。必然的に一大勢力として良いロケーションを要求する力があるわけです。次に5, 6, 7, 8, 10, 12号館と、イタリアの家具を代表するDesign家具メーカーのパビリオンとなります。8号館、12号館に、世界で最もコンテンポラリーな家具メーカー「モローゾ」「カッペリーニ」「カルテル」「ドリアデ」などがひしめきます。そしてそのさらに奥に、一般生活のインテリアとしてなじみ深いModern家具が、9, 11, 13, 15号館 に展開しています。

しかしこの見本市会場には大きな欠点がありました。マッシリアーノ・フクサス設計の会場の動線計画の悪さです。この新フィエラ会場は、上が動く歩道、下がフリーアクセスの東西1.3kmに延びる通路に沿って、1~2階建ての8つのパビリオンが並び、全体を回るには14km歩かなければならないとも言われています。従って来場者は基本的に自分の見たいブースに直行してしまうので、ブースのロケーションが単にプレスティージを表すだけでなく来場者数を決定してしまいます。今年初めての出展にも関わらず、sozo_commは6号館というほとんどこれ以上はない場所を確保することができました。メイン通路から最も人気のある8号館へと上がるルートに位置するからです。

8号館の人気ブース

ポルトナウフラウ・グループ

これらのイタリアを代表するメーカーは、毎年新作をこのサローネで全世界に売り出し、ゆるぎないブランド力を見せつけるのです。サローネに出展しないメーカーもあります。ポルトナウフラウ・グループを所有する投資グループ「シャルム」に対抗するように、B&Bを買収したブルガリの投資グループ「オペラ」は、ミラノ市内Durini通りにあるB&Bショールームのみで展示を行います。もう一つは、80近くになっても美しさと魅力を失わないマダレーナがオーナーのデ・パドバで、1年を通じて家具を作り販売するのでサローネの時だけに集中するわけにはいかないというポリシーによるものです。
日本のnendoもデ・パドバで発表

今や名実共に世界でナンバーワンのデザイン見本市となったミラノ・サローネに出展することは、非常に難しいのが現実です。会場を増築しない限り700を超えるというウエイティング・リストが解消する見込みはほとんどありません。カッシーナ、ドリアデ、サワヤ&モローニ、メリタリア、モローゾといった市内にショールームをもつところは双方で展示を行い、サローネ見本市の方をよりビジネス色の強いものとしています。そのようなサローネにJAPANブースを出展することができたのですから、日本の家具メーカーの方達にはこの大きなチャンスを活かしていただきたいと思います。
(船曳 鴻紅)