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2008年冬 メゾン・エ・オブジェ・レポート

平成20年度は、sozo_commとして出展を目指す欧州見本市が、パリのメゾン・エ・オブジェ(冬:国際室内装飾見本市)とミラノのサローネ(国際家具見本市)に決定しました。欧州と言わず、世界にトレンド発信する見本市としてこのところ益々プレゼンスを増している両見本市に出展することは、sozo_comm参加企業の世界市場進出を力強く進める第一歩と思います。これから1年、両見本市またそれを目指す日本の製造業の現況、さらに世界のインテリア・デザイン産業を取り巻く状況をレポートしていきます。

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まず来年パリで開催されるメゾン&オブジェですが、もともとアトリエ・ダール・ド・フランス(フランス工芸作家協会)が主宰してきた頃は国内インテリア雑貨見本市の色彩が濃く、毎年サロン・ド・ムーブル・パリ(パリ国際家具見本市)と併催されていました。しかし世界的な見本市運営会社リード・エキジビション社と共同してメゾン&オブジェを運営するようになってからは、フランス国内にとどまらず世界にファッション・トレンド・セッターとしての存在感を強めるようになりました。それは21世紀のデザイン産業が製造業から情報産業に移る潮目に、タイミング良くのったかのようです。最近は50年近くの歴史を持つムーブル・パリ(パリ国際家具見本市)も吸収して、家具のミラノサローネに対抗して世界で最も影響力のある室内装飾見本市に育ちつつあります。


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上の図はパリの北にあるパリ・ノール見本市会場の図です。年2回開催されるメゾン&オブジェは9月と1月では多少ホール構成が違います。1月時には、デザインのホールであるhall 5が5Aから5B,5Cまであり、正面エントランスからずっと一続きになっています。2007年には、今のデザインをフィーチャーするhall 7が新設され、now! design á vivre(生活を彩るデザイン)として情報発信型の展示ブースを集めています。

メゾン&オブジェの展示面積は123,912㎡、出展者数は3,001社(仏国内約1,890社、国外約1,110社)とまだアンビエンテなどに比べても小ぶりですが、2008年1月の来場者数は86,085人で前年比3.2%増(仏国内50,082人、国外36,003人)と、欧米の見本市が軒並み人気を失いつつある中で(サローネは超例外)まだまだ上り基調です。


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hall 1はethnic chic(シックな伝統文化)、hall 2はテキスタイル、hall 3はテーブルウエア、hall 4はcôté déco(デコレーション)という区分になっています。今年hall 1~4には、日本の企業で食器、壁紙、タオルなどが多数出展していました。例年ブースに人だかりが絶えないのは、ケーキ屋さんのような設えでタオルを売るプレーリードッグです。またhall 4にはまとまったJETROスペース(JETRO展示事業部が毎年ホールドしているスペース)があり、5社ほど輪島の漆器から左官の土壁塗装まで日本の伝統技術の粋を紹介していました。


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sozo_commが出展を予定するのはhall 5Aのcôté décoです。最もプレスティージの高いhall 5B,5Cのéditeurへの導線上にある人気の高いゾーンです。ここには日本香堂など古くからの常連組も出展していて、一時フランスでブームとなった日本の香はインテリア・フレグランス・ブランドのエステバンでも大きく扱っていました。

sozo_commはこのホールに、2009年1月、高品質、ハイデザインの日本製品ブランドを披露すべく、これからの6ヵ月、選定作業、展示プラニング、広報発信を行いながら、メゾン&オブジェの運営者であるSAFI(フランス・アトリエダール組合とリード・エキジビション・フランス社との共同出資による運営機関)との間で、できる限り好条件を引き出せるよう交渉を続けていきます。


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今年のHall 7 now!がフィーチャーしたクリエイターは、パトリシア・ウルキオラでした。桐山登士樹さんのディレクションにより日本の地場産業デザインが集結したJETROのJapan Styleブースも、SAFIの特別な配慮でこのホールにあります。その近くには、イギリスの出展者と連携できた高知県馬路村の「モナッカ」のブースもありました。


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やはりメゾン&オブジェの華は、最奥の5B,5Cにあるファブリックスなどを中心としたエディトゥールです。華やかさにおいては格段に他のホールを圧倒していて、今や世界のインテリア・ファブリックスのトップブランドは毎年ここに集まってきます。近年インテリアにおいて、例えばソファなどがテキスタイル素材の組み合わせに力を注ぐようになったように、ファッションと相性の良い繊維メーカーの存在が益々大きくなっていることが見て取れます。

エディトゥールの隣のインテリア・シーンには、商工会議所・商工連合会が主宰する「JAPANブランド」のブースが、ことしは3グループ出展していました。山形市の山形工房、会津市のBITOWA、京都市の京都プレミアムでした。


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2007年5月にパリ家具見本市として知られた「サロン・ド・ムーブル・パリ(通称ムーブルパリ)」はSAFIに100%買収され、メゾン・エ・オブジェの家具セクション「プラネット・ムーブル・パリ」と一体化して、2008年1月から新たな国際家具見本市「ムーブル・パリ」となりました。2007年のムーブル・パリはパリ南のポルト・ド・ヴェルサイユ見本市会場で開催されましたが、今年からメゾン&オブジェのパリノール見本市会場からシャトルバスで10分ほどのところに新設されたル・ブルジェ見本市会場で開催されています。シャルル・ドゴール国際空港に近く、これら見本市会場を世界でより競争力のあるものに育て、パリを世界一のコンベンション・シティにしようというパリ市の強い姿勢を感じることができます。

(船曳 鴻紅)