左から経産省製造産業局日用品室の池田雅俊さん、安藤元太さん、梶川文博さん。皆さん「お役所?」と思うようなソフトで柔軟なお人柄、今時コトバでイケメンですが、なかなか芯は太い。(これはJAPAN ブランドご担当官達にも言えて)私も今回さすがに、お役人を見直しています。

前任の梶川さんはIT情報関連を担当していたこともあって生粋の経産キャリアといった印象でしたが、後任の安藤さんは東大工学部建築学科出身という異色の経歴。sozo_comm事業に厚みが一層増していくことを期待します。
以下は、秋に二次選考が行われるIFFTのニュースレターのインタビューに、今回の選考結果について安藤さんが答えているものです。(インタビューアー:賀川一枝さん)
●安藤 海外見本市への出品ということを意識してか、和風イメージのものが想像以上に多く出ました。説明会の席上で高田公平プロデューサーも言っていましたが、無理にジャポニズムを意識せず、今の日本人の生活のリアリティを体現する「日本ブランド」を提案するのがsozo_commが目指しているところです。次年度以降は、その趣旨をいっそう浸透させていきたいと思います。。
―応募者が一番期待しているのは、どんなことでしょうか。
●安藤 日本はデザインのレベルも上がり、高品質な製品を生み出す技術力も持っています。ところが、日用品の分野では海外の販路に結びつくところがうまくいっていません。なぜうまくいっていないのかということを解明していくのが、これからの課題です。アンビエンテに出展することで、海外の来場者の反応や実商につながった例といった現実の答が出るわけですから、これまでの迷いや疑問の多くが払拭されるはずです。私たちも出品者に対して細かく追跡調査を行ない、報告いたします。
―日本の製造事業者の中にはOEM生産を行なうメーカーも多く、そういう形態のメーカーに対する支援の可能性はありますか。
●安藤 たとえば、事業者が価格交渉力を高めるためには、「ブランドを自ら担う」ことと「ものづくりの力を一層強化」するという選択肢があり、OEM生産を行なうメーカーの場合は後者に当てはまるでしょう。
「日本ブランド」として海外に発信していくのは、何もブランドだけに限定する必要はありません。アンビエンテやIFFTで海外のバイヤーに現物を見てもらうことを通じ、日本のものづくりの高い技術力も発信することができます。海外で引っ張りだこの日本人デザイナーも存在しますから、デザイン(デザイナー)や製造者を視野に入れていいのではないでしょうか。そういった高い技術力を武器に「ものづくりの力を一層強化」することができた製造者には、海外ブランドのOEM生産に食い込む可能性があると思うのです。
―産業界だけでなく、一般にはどういう反応がありましたか。
●安藤 今の日本では、デザインに対して大変関心が高くなっています。毎年恒例になった10月のデザインウィークのイベントに、大勢の来場者があることもその証しです。そういったコンシューマーの興味を引きつけ、そこでつかんだ消費者の感性をものづくりに活かすことは、販売にも好影響を与えるはずです。バイヤーだけに目を向けるのではなく、長期的な視点でエンドユーザーも意識していく必要があるでしょう。sozo_commも、製品が持つ生活のリアリティをアピールすることで、幅広い層からの関心を喚起できたらいいですね。その結果、日本の日用品が表現する「今の日本のスタイル」や「モノ語りの要素」の魅力が、世界で再認識されることを願っています。
☆事業要項に「例」として挙げられているsozo_commが目指す視点
・「高い技術力が生む、世界水準を超える品質を持つ」
・「新しい時代の作法・生活を提案している」
・「一器多用にみられる、生活の中での合理性がある」
・「リユースなどのエコライフに呼応した工夫がみられる」
・「大胆で斬新な構成力と意匠性がみられる」
・「他文化も受容する高い編集能力が新しい価値を創造している」
(船曳 鴻紅)