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タイのベストデザイナー1

先月末から立て続けに出張が重なりました。

sozo_comm事業説明会を中部経済産業局と近畿経済産業局で行った後、関空を利用してバンコックへと飛びました。タイの国立芸術大学であるシルパコーン大学が行う「タイのDesigner of the Year」選出に呼ばれたためです。2004年に始まったこの賞の最初の受賞者はMr Suwan Kongkhunthien(Kuhn Suwan*とお呼びします)。すでに日本でもウオーターヒヤシンスやリパオ素材のソファで知られた方です。写真はKuhn Suwanを彼の工場に訪ねたものですが、かたわら右の椅子は国王の別荘に納品されるばかりのものです。 *タイでは大家族制のため同じファミリーネームの人が数十人に及ぶので、ファーストネームでお呼びして失礼ではありません。敬称はKuhnをつけるので、スワンさんはKuhn Suwanとなります。

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今やロイヤル・ファミリーの御用達のようにもなったKuhn Suwanの家具「YOTHAKA」も、彼に聞くとつい5年前まではタイではほとんど売れていなかったそうです。1989年にデザイナーからクオリティ追求の家具メーカーとなったものの、その頃のタイでは重厚な木製家具がリッチなもので、新鮮な意匠や素材が評価されたのは専ら欧州においてだったそうです。しかし徐々にその名声が広がるにつれ、ついにタイでもデザイン家具分野ではトップの企業となりました。Kuhn Suwanは「最初からタイで勝負してもダメだと思い、それでヨーロッパでまず仕掛けて、そこで得た評価を世界にもタイにも及ぼそうと計算しました」と言います。「ブーメラン効果」が見事に奏功したのです。 それを可能にさせたのは、単にYOTHAKAの洗練されたフォルムにあるだけではありません。素材にウオーターヒヤシンスを使い、高級素材であるリパオを使い、さらにはビニール・コードを使う、といったチャレンジングなデザインがヨーロッパの目利きのユーザー達にアピールしたのだと思います。写真はこの春の試作品で、リパオとビニール素材をミックスして織り込む、新しいアイディアによるものでした。

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Kuhn Suwanが、初代Designer of the Yearに選ばれた理由はそれだけではありませんでした。彼の工場では、周囲の村からいつも十数人の訓練生を、社員とあまり変わらぬ給与で受け入れています。最低3ヶ月、先輩社員からの指導を受けて家具製作の初歩を学び、Suwan氏やその他の工場に勤めることができます。彼自身、経営よりもモノづくりそのものが好きなのだと言い、バンコックのオフィスは7人程度で回して、ほとんどの時間を工場で過ごしているようでした。そんな人柄は、彼の柔和な顔と優しい人当たりによく表れています。

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(船曳 鴻紅)