コピー商品の問題
コピーがあふれる・・・
コピーの問題は中国だけではありません。アメリカはもちろん、欧州の国際見本市でも、毎年新奇なアイディアが持ち込まれるデザインのホールでは、斬新なデザイン商品であればなおさらのことコピー行為が後を絶ちません。デザインのサイクルが短い雑貨では、オリジナル側がいくら指摘しても1~2年で売り抜けられてしまうといういたちごっご。しかし昨日のフランクフルトのテンデンスでは強烈なコピーを見ました。何と、単に商品をコピーするだけでなく、ブースを丸ごとこコピーしているというもの。
贈答用にタオルをケーキのように見せて成功している、大阪のプレーリードッグという会社をご存知でしょうか。上がプレーリードッグのブース。下がプティ・フールというドイツか中国かよく分からない会社のブース。現地で訴えたとしても、訴訟費用や時間をかけている間に消えてしまう泡沫的な会社が多いようです。


同じホールで、今度はアッシュコンセプトの「アニマル・ラバーバンド」の廉価版大量コピーを見ました。MOMAで扱われて以来世界的なヒット商品となっているものですが、数年前からアメリカでコピーが横行(もちろん生産は中国)。それが店頭に並んだブースを見たので、これはコピーではないかと問いかけたところ、「確かにオリジナルはアメリカのものだが」という回答。アメリカのコピー(?)をまねたコピー??意地でオリジナルは日本製品と強調して、プレスだから写真を撮りたいと申し出たところ拒否され、写真を載せることはできませんでした。
その他、昨年来たまたま見つけたコピー商品をご紹介します。

深澤直人デザインによるバッグ(±0プラスマイナスゼロ)のアイディアをコピーした商品

アッシュコンセプトのピクニカ(ウサギ型の携帯用バック)をテディベアにしただけのコピー

4社競合の大型フロア・クッション
これなどは、わずか数十メートル四方の中に4社が同じようなフロア・クッションを展開。勿論オリジナルは左上のFATBOY(サインの下にthe originalと書いてある)で、その他はコピー。中には多少差別化させて100% RECYCLEというものもありましたが。
against copying

大量生産品が多く、大規模流通のバイヤーがメインのフランクフルト・アンビエンテは、厳しくコピー商品の排除を行っています。毎年このようなコーナーが特設され、アンビエンテで摘発されたコピー商品が並びます。

いずれもオリジナルと外装は全くと言って良いほど変わりません。追及が比較的簡単な商標はテキトーに変えています。
見本市会場内にアインチ・コピーイングというスローガンが貼られているアンビエンテやテンデンス。しかしそのデスクに行っても、対応はコピー対策という小冊子をくれるだけで(自分たちは弁護士ではないのでと言って)、何か動いてくれるわけではありません。結局バイヤーの意識の問題に尽きるとも思いました。ただフランスですと、フランス製品(例えばヴュトン)のコピーを売っている店は小売商自身が多額の罰金を払わなければならないと聞きました。日本もせめて同じような規制策をとってはどうでしょうか。
本場中国では・・・

北京市中心部にある秀水ビル
昨年パリに行く前に寄った北京では、北京オリンピックを前にしてコピー闇市が一掃されたと聞いていました。確かに広大な闇市場は中心部からは消えていて(少し郊外に出るといくつも大規模に拡がるとも聞く)、このビル一つに集約されたようです。

地下1階地上5階
1階から上は安価な衣料品やアクセサリー、寝具類などで、特に問題になることはないのですが、地下に行くと昔ながらのコピー商品が跋扈。

サムソナイトなど有名銘柄のバッグやカバンのオンパレード

ポロやディーゼル、ドルチェ・アンド・ガッバーナが人気商品

両側から店員が迫る地下の通路を行くと、次々にアルバムをひろげて「ここだけじゃない、もっと沢山あるところに連れて行くよ」と声をかけてくる。アルバムを写真にとろうとしたら、引っ込められてしまいました。

その通路に立つ売り子達は大半が十代か二十代の若い女性達。女性の方が客に警戒感をもたせないためか、しかし私の腕をつかんで放さない、ふりほどくのが大変だったので、若い女性ほど怖いもの知らずとも思います。
最近メディアで、中国政府もコピー商品摘発を始めたと報道されています。しかし商標をとろうと思うと、分類が膨大にあって、1分類ずつ登録していくと何百万円以上という費用がかかると聞きました。見事に中国政府自身が「コピー」を商売にしていると言えるのではないでしょうか。
(船曳 鴻紅)






























